調査レポート

訪問介護ヘルパーが事務所に通う理由の調査:約4割が直行直帰できず、出社理由は記録提出・シフト確認・出退勤

事務所の受付で紙の訪問記録の束を手渡すヘルパー

訪問介護の現場で働く1,005人に聞いたところ、39.2%が「直行直帰できていない」と答え、38.6%は毎日事務所に出社していました。事務所に行く理由は「記録提出」(57.3%)、「シフト確認」(48.4%)、「出退勤」(47.0%)が上位で、これをオンラインに置き換えるために最も求められているのはGPSを使った勤怠管理システム(44.9%)でした。

この記事は、Colibri合同会社が2022年10月に実施した「コロナ禍での訪問介護における直行直帰」に関する調査(訪問介護従事者・現場職1,005人・インターネット調査)の結果を、事業所の管理者・サービス提供責任者の視点で読み解いたものです。2022年6月の前回調査では直行直帰の導入率が約7割であることが分かっており、今回はその続編として「なぜ事務所に通うのか」「何があれば通わずに済むのか」を掘り下げています。

→ 前回調査:訪問介護の直行直帰の実態調査(導入率は約7割)

〜 実態 〜

4割近くが直行直帰できていない

事業所として直行直帰の制度があっても、現場の実感としては「できていない」人が4割近くいます。1日1件以上稼働する日は「毎日」が45.8%、「週に3〜4回」が33.1%で、週の大半を訪問に出ている人がほとんどです。

直行直帰できていると思いますか?:いいえ 39.2%。平均的に週何日勤務されますか?(1日一件以上稼働する日):毎日 45.8%、週に3〜4回 33.1%(Colibri合同会社調べ)
〜 出社の理由 〜

事務所に行く回数と、その理由

事務所に行く回数は「毎日」が最多でした。毎日と週3〜4回を合わせると、6割以上が週3回以上出社しています。

理由の1位は「記録提出」で、半数を超えました。

平均的に事務所に行く回数は何回ですか?:毎日 38.6%、週に1〜2回 27.5%、週に3〜4回 26.9%。事務所に行く理由は何ですか?(複数回答可):記録提出 57.3%、シフト確認 48.4%、出退勤 47.0%(Colibri合同会社調べ)

自由回答では、「月末、中間の際の会議出席のため」「シフトの確認や、管理者への報告など」「記録提出に行くのがほぼ毎日、月末月初に会議、打ち合わせに行きます」「報告書だけでは伝わらない事もあるので直接会って話すため」といった声がありました。

管理者の視点で整理すると、出社理由は2種類に分かれます。会議や対面での相談のように「人と会う」ための出社と、記録提出・シフト確認・出退勤のように「情報を事業所に届ける・受け取る」ための出社です。後者は仕組みで置き換えられるものなので、まずここを減らすのが現実的です。紙の実施記録を毎日提出させている事業所では、記録の提出がそのまま出社の理由になっています。

〜 必要なシステム 〜

オンライン化に必要なシステムは「GPS勤怠管理」が1位

出社理由をオンラインに置き換えるために必要なシステムを聞いたところ、勤怠管理システムが1位でした。

事務所出社理由はどのようなソフト、アプリがあればオンラインに変更可能ですか?(複数回答可):勤怠管理システム(GPS等を利用し外出先で登録可能) 44.9%、シフト管理ツール 42.3%、計画書作成ツール 27.5%(Colibri合同会社調べ)

GPSを使った打刻は「本当に利用者宅で業務にあたっていたか」の裏付けにもなるため、事業所側の勤怠確認の手間も減ります。シフト管理ツールが4割を超えているのは、シフト確認のためだけに事務所の掲示板や紙のシフト表を見に行く運用がまだ多いことを示しています。

〜 導入の現状 〜

現在導入しているツールと、楽になった業務

現在導入しているツールは「電話(スマートフォン)」「メール」が上位で、専用のシステムではシフト管理ツールが25.7%でした。

導入したツールで楽になった業務では、情報共有、記録、出退勤の順に挙がりました。

現在導入しているシステムやソフト、ツールは何ですか?(複数回答可):電話(スマートフォン) 31.0%、メール 26.7%、シフト管理ツール 25.7%。導入・利用していて楽になった業務は何ですか?(複数回答可):オンライン会議などにより情報共有や収集が可能になった 24.3%、記録がどこでも書けるようになった 22.3%、出退勤を事業所で行う必要がなくなり、直行直帰できるようになった 20.6%(Colibri合同会社調べ)

ツールを入れたことで直行直帰が実現した人が2割いる点は、これから導入を検討する事業所にとって分かりやすい効果です。「記録がどこでも書ける」も、記録提出のための出社をなくす直接の手段です。

〜 現場の本音 〜

従来の働き方への不満と、解決できそうなシステム

ソフトの利用有無にかかわらず、従来の方法で訪問介護を続けることへの不安や不満を聞きました。

その不満を解決できそうなシステムとしては、勤怠管理・シフト管理・介護記録の3つが並びました。

従来の方法で訪問介護サービスを続けることに対して具体的に不安や不満はありますか?(複数回答可):勤怠管理を事業所で行うのは時間がもったいない(外出先で出退勤できたら嬉しい) 35.9%、紙面記録の管理や提出が面倒 33.1%、研修や会議をオンラインできる仕組みにしてほしい 32.6%。不満や改善点を解決できそうなソフトやアプリは何ですか?(複数回答可):勤怠管理システム(GPS等を利用し外出先で登録可能) 27.2%、シフト管理ツール 25.8%、介護記録システム 24.1%(Colibri合同会社調べ)

不満の上位3つは、どれも「事務所に行かないとできない」ことに対する不満です。研修や会議のオンライン化は、特定事業所加算の研修要件を満たしながら出社を減らす方法としても検討する価値があります。勤怠・シフト・記録を別々のツールで入れると、ヘルパーのスマホに3つのアプリが並び、かえって使われなくなることがあります。ひとつのアプリで3つがつながっているかどうかは、選定時の大事な観点です。

〜 調査概要 〜

調査概要

項目 内容
調査名 「コロナ禍での訪問介護における直行直帰」に関する調査
調査期間 2022年10月6日(木)〜2022年10月7日(金)
調査方法 インターネット調査
調査人数 1,005人
調査対象 訪問介護従事者(現場職)
モニター提供元 ゼネラルリサーチ
調査元 Colibri合同会社
複数回答の質問は、調査で公表された上位の選択肢のみを掲載しています。
〜 Colibriなら 〜

Colibriでできること

この調査で求められていた勤怠管理・シフト管理・介護記録は、Colibriではひとつのアプリにまとまっています。ヘルパーは利用者宅でGPS付きの出退勤打刻をし、実施記録をその場で入力。サ責は出先からシフトを確認・編集でき、確定したシフトはヘルパーのスマホにそのまま届きます。記録提出・シフト確認・出退勤のための出社は不要になり、事業所に集まるのは会議や対面で話したいときだけにできます。

→ 勤怠管理(GPS入退室)機能を見る

→ 訪問介護のシフト機能を見る

→ 訪問介護の記録機能を見る

よくある質問

2022年10月の調査では、「平均的に事務所に行く回数は何回ですか?」に対して「毎日」が38.6%で最多、「週に1〜2回」27.5%、「週に3〜4回」26.9%でした。毎日と週3〜4回を合わせると、6割以上が週に3回以上事務所に出勤しています。

「記録提出」57.3%が最多で、「シフト確認」48.4%、「出退勤」47.0%が続きます。自由回答では、月末・中間の会議への出席、管理者への報告、報告書だけでは伝わらないことを直接話すため、といった声がありました。

「事務所出社理由はどのようなソフト、アプリがあればオンラインに変更可能ですか?」に対して、「勤怠管理システム(GPS等を利用し外出先で登録可能)」44.9%、「シフト管理ツール」42.3%、「計画書作成ツール」27.5%が上位でした。従来の働き方への不満を解決できるシステムとしても、勤怠管理システム27.2%、シフト管理ツール25.8%、介護記録システム24.1%が挙がっています。

「オンライン会議などにより情報共有や収集が可能になった」24.3%、「記録がどこでも書けるようになった」22.3%、「出退勤を事業所で行う必要がなくなり、直行直帰できるようになった」20.6%が上位でした。ツールの導入によって直行直帰が実現した人が2割いることになります。

参考資料(公式)

本記事の数値は2022年10月に実施したインターネット調査の結果で、執筆時点のものです。回答者の属性に偏りがある可能性があり、すべての訪問介護事業所の実態を表すものではありません。

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