調査レポート

介護現場の業務効率化とAI活用の実態調査:属人化しやすい業務1位はシフト作成、AI導入事業所の約4割が改善を実感

付箋を貼った紙のシフト表を横に、ノートパソコンを見てほっとした表情のサービス提供責任者

介護事業所で働く1,004人に聞いたところ、非効率だと感じる業務の1位は「利用者情報の記録・管理・共有」(44.8%)、特定の人に頼りがちな業務の1位は「シフト作成・調整」(39.1%)で、AIツールを導入している事業所は41.7%、そのうちシフト作成支援で改善を実感したのは37.5%でした。未導入の最大の壁は導入コスト(34.5%)で、選定時に最も重視されるのは現場職員の使いやすさ(38.0%)です。

この記事は、Colibri合同会社が2026年2月に実施した「介護現場における業務効率化とAI活用」に関する調査の結果を、事業所の管理者・サービス提供責任者の視点で読み解いたものです。調査対象は訪問介護に限らず、介護事業所で働く方全体です。

〜 現場の課題 〜

非効率な業務と属人化しやすい業務

働いている介護事業所の業務で、非効率だと感じるもの:利用者情報の記録・管理・共有 44.8%、シフト作成・調整 43.8%、ケアプランの作成・見直し 31.1%。働いている介護事業所の業務で、特定の人に頼りがちだと感じるもの:シフト作成・調整 39.1%、ケアプランの作成・見直し 32.9%、勤怠管理・給与計算 28.6%(Colibri合同会社調べ)

記録とシフトが「非効率」の上位、シフトとケアプランが「属人化」の上位です。記録は更新の頻度が高く、紙や転記が残っていると二重入力やミスが起きやすい業務です。一方シフトは、利用者ごとの相性や従業員のスキル、勤務希望といった条件が担当者の頭の中にあり、その人が休むと組めなくなる典型的な属人業務です。管理者にとっての問題は、シフトを組める人が1人しかいない状態が事業継続のリスクでもある、という点です。

〜 導入状況 〜

DXの進み具合とAI導入の状況

半数以上が自分の事業所のDXは進んでいると感じています。AIツール・システムの導入状況は次のとおりです。

働いている介護事業所のDXは、どの程度進んでいると感じるか:非常に進んでいる 14.8%、ある程度進んでいる 40.2%。働いている介護事業所では、AIツール・システムを導入しているか:導入している 41.7%、過去に導入していたが、現在は利用していない 24.6%、今までに導入したことはない 33.7%(Colibri合同会社調べ)

注目したいのは「過去に導入していたが、現在は利用していない」が24.6%ある点です。導入したものの定着しなかった事業所が4分の1あり、導入そのものより「現場で使われ続けるか」が課題になっています。

〜 導入の効果 〜

AIの用途と、改善を実感した業務

AIを導入している事業所に、用途と実際に改善された業務を聞きました。

業務別の活用している用途/実際に改善されたと感じる業務:シフト作成・調整支援 43.7%/37.5%、利用者情報の記録・管理・共有支援 41.5%/37.2%、勤怠管理・給与計算支援 37.7%/29.8%(Colibri合同会社調べ)

用途の上位3つがそのまま改善を実感した業務の上位3つになっており、最初の設問で非効率・属人化の課題として挙がった業務でAIが効果を出しています。シフト作成と記録は、条件の組み合わせや定型的な文章化といったAIが得意な作業を多く含むためです。

〜 導入の壁 〜

未導入の壁と、選定で重視すること

AIを導入していない、または利用をやめた事業所に理由を聞きました。

AIツール・システムを導入していない理由:導入コストが高い 34.5%、既存システムとの連携が難しい 26.0%、操作が複雑そうで使いこなせるか不安 24.6%。AIツール・システムを導入・選定するとしたら、重視するポイント:現場職員の使いやすさ 38.0%、導入コストの妥当性 33.9%、導入により効率化できる業務の明確さ 23.9%(Colibri合同会社調べ)

コストが1位ですが、選定時に重視するのは「安さ」ではなく「現場職員の使いやすさ」と「コストの妥当性」です。「操作が複雑そう」という不安と「使いやすさ」の重視は同じことの裏表で、先に見た「過去に導入していたが現在は利用していない」24.6%の背景でもあります。既存システムとの連携については、記録・シフト・勤怠・請求がバラバラのシステムにAIを後付けするより、もとからつながっているシステムの中でAIが動く方が、連携設定の手間も現場の操作も少なくて済みます。

→ 記録アプリの選び方の記事はこちら

〜 期待 〜

効率化したい業務と、期待する効果

AIツール・システムを導入するとしたら、どのような業務を効率化したいか:利用者情報の記録・管理・共有 33.0%、シフト作成・調整 31.5%、ケアプランの作成・見直し 27.7%。AIツール・システムを導入するとしたら、どのような効果を期待するか:職員の負担軽減 36.4%、業務時間の短縮・効率化 34.9%、サービス品質の向上 29.2%(Colibri合同会社調べ)

未導入の事業所がAIに任せたい業務は、導入済みの事業所が効果を実感している業務と一致しています。期待する効果の1位が「職員の負担軽減」である点は、AI導入を「省人化」ではなく「職員がケアに向き合う時間を増やす」ために考えている現場が多いことを示しています。

〜 調査概要 〜

調査概要

項目 内容
調査名 「介護現場における業務効率化とAI活用」に関する調査
調査期間 2026年2月19日(木)〜2026年2月20日(金)
調査方法 PRIZMAによるインターネット調査
調査人数 1,004人
調査対象 調査回答時に介護事業所で働いていると回答したモニター
モニター提供元 サクリサ
調査元 Colibri合同会社
複数回答の質問は、調査で公表された上位の選択肢のみを掲載しています。DXの進み具合の設問は、公表された上位2つの選択肢のみを掲載しています。
〜 Colibriなら 〜

Colibriでできること

この調査で効果が出ている「シフト作成」「記録」「勤怠・給与」は、Colibriではひとつのアプリの中でつながっており、そこにコリブリAIが加わります。シフトの自動配列は勤務希望と従業員のスキルから利用者のサービスを自動でマッチングし、サ責は最終確認と調整に集中できます。日々のバイタル・記録・帳票からモニタリング報告書を自動作成するモニタリングAI、担当者会議や社内会議の議事録AI、前後のバイタルや背景情報から日々の指示出し案を作る指示出し・提案AIが、記録とケアプランまわりの定型作業を減らします。ヘルパー向けの画面はシンプル第一で、現場で使い続けられることを優先しています。

→ 訪問介護のAI機能を見る

→ 訪問介護のシフト機能を見る

→ 訪問介護の記録機能を見る

よくある質問

2026年2月にColibri合同会社が介護事業所で働く1,004人に行った調査では、「特定の人に頼りがちだと感じる業務」の1位は「シフト作成・調整」39.1%で、「ケアプランの作成・見直し」32.9%、「勤怠管理・給与計算」28.6%が続きました。非効率だと感じる業務では「利用者情報の記録・管理・共有」44.8%が1位、「シフト作成・調整」43.8%が2位です。

「導入している」41.7%、「過去に導入していたが、現在は利用していない」24.6%、「今までに導入したことはない」33.7%でした。導入している事業所の用途は「シフト作成・調整支援」43.7%、「利用者情報の記録・管理・共有支援」41.5%、「勤怠管理・給与計算支援」37.7%が上位です。

「シフト作成・調整支援」37.5%、「利用者情報の記録・管理・共有支援」37.2%、「勤怠管理・給与計算支援」29.8%の順でした。活用用途の上位がそのまま改善を実感した業務になっており、非効率・属人化の課題として挙がった業務でAIが効果を出していることが分かります。

導入していない理由は「導入コストが高い」34.5%、「既存システムとの連携が難しい」26.0%、「操作が複雑そうで使いこなせるか不安」24.6%でした。導入・選定で重視するポイントは「現場職員の使いやすさ」38.0%が最多で、「導入コストの妥当性」33.9%、「導入により効率化できる業務の明確さ」23.9%が続きます。

参考資料(公式)

本記事の数値は2026年2月に実施したインターネット調査の結果で、執筆時点のものです。回答者の属性に偏りがある可能性があり、すべての介護事業所の実態を表すものではありません。

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